2011年5月25日水曜日

東日本大震災 東京電力福島第1原発 記事について





こんちわ!

ここ2か月ちょい、東日本大震災関連の記事をなんと!!!

116回にわたってお伝えしてまいりました。

記事の最初にも書いておりますが、私の先輩が様々な媒体から情報を集め、記事にまとめたものでした。

かなりコアな情報もあり、いろんな意味で勉強になりました。

それが、正しい情報なのか、正しくないものなのか・・・判断に困るものもありました。

しかしながら、それを発信する者がいるのは事実であり、それに同調する者がいるのも事実です。

有識者の情報や記事であればなおさらですね。

そこで、情報は情報として捉え、判断は各自でお願いします・・・

という主旨で記事の公開をやってまいりました。

先輩の記事はまだ続いています。

現在、第227報が届いているところです。

全部の記事に目を通し、あまりにも目に余るものは削除して公開してまいりました。

ここで情報の公開をやめるという訳ではありませんが、これまで通りの軟派なブログに戻りたいと思います^^

まだまだ世の中には知らないことがたくさんありました。

ということで・・・・また。

2011年5月18日水曜日

東日本大震災 東京電力福島第1原発 116 原発論点


これらの情報は新聞、テレビのネット版、2ちゃんねる、またいろいろの人のブログから拾ったものだそうです。



原発論点6 「民主・自主・公開」と民主党政権


戦争の痛手から回復した日本が原子力を始める時、政府が国民に約束したことがある。 
それは、他の政策と異なり、原子力だけは「民主・自主・公開」という原子力3原則を守ると宣言したことだ。 わたしも長く原子力関係の仕事をしてきたが、自民党政権下で、この原則は比較的、良く守られてきた。
1)   原子力は民主的な手続きを経て行う、
2)   外国に影響されず日本は日本として原子力の平和利用を進める、
3)   常に公開し、国民の支持を得る、
というものだ。

ところが、民主党政権下で起こった福島原発では、
1)   小学生の児童に20ミリ以上(内部被曝を過小評価)をあびさせることが決まった経緯が、まったく民主的ではない、安全委員会もいい加減だったが、文科省大臣の強圧的態度は民主的というにはあまりにもかけ離れていた、
2)   浜岡原発を止めたのはアメリカの要請で、アメリカ軍横須賀基地を守るためだったと公に言われている、
3)   どの重要な決定も密室で行われ、突然、発表された、
というおおよそ原子力3原則とは正反対のことばかりが行われている.
そして、逆に3原則を守ってやろうとすると、かえって強い圧力を受ける.絶望的なぐらい誠意を失った社会になった。

そして、民主党政権というのは、その名前とはまったく違い、首相も大臣も、幹事長も、さらには個別の議員まで「民主的」ということに対して強い反感を持っているように思える。 浜岡を突然止めて、他の原発は止めないと宣言する。君は日本の将軍なのか? 
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福島県の児童は20ミリでも健康に影響がないが、静岡県の人は1ミリでも危ないから浜岡を止めるという論理だ。 東海地震だけは来るけれど、日本には他の地方には地震が来ないという論理でもある。
福島原発の事故は、「原発が必要だから、原発は安全だ」とか、「想定外のことが起こったら大量の放射性物質が漏洩してもよい」などという「論理破綻」がもたらしたものだから、こんな矛盾した論理を続けていたら、事故を防ぐことは出来ない。
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私は今からある原子力の会議にでる。 その会議は原子力関係だから、「公開でなければならない」という私の求めは一蹴されている。 私は2006年の地震指針を機に、原発推進派から原発批判派に変わらざるを得なくなった。そして、今回の福島原発の事故はその帰結であるから、それだけなら私は批判派に止まることが出来た。
でも、原子力3原則も守らない。これほど誠意のない、論理が破綻した政権では、すべての原発は止めなければ、また私たち大人が子供を被曝させることになる。
誠実であること、
透明性を保つこと、
万機公論に決すること、
大切なことは何時の世も変わることはない。 (平成2359日 午前8時 執筆) 武田邦彦




原発論点7 原発の4重苦
浜岡原発の運転休止が決まって、急に、原子力発電所をこのまま使い続けるかという議論がおきています。考えてみますと、仮に現在、日本で用いられている「軽水炉」という原子炉が安全だとしても、原子力発電所にはいろいろな問題点があることに気がつきます
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1の問題点は、原子炉自体が安全でも、今回の福島原発のように電源系が失われたり、さらに、タービン建屋の中にある熱交換器が損失したりしますと、原子炉を冷やすことができず、福島原発のような事故になることがわかりました。
その他、原子力発電所は原子炉や冷却系、電源だけで成り立っているわけではなく、制御系やその他の機械の集合体なので、「どこが破損すると全体の機能が失われるか」について、もう一度チェックしてみないといけないことがわかりました。
青森県の東通原発は、震度4の地震で全部の電源を失いました。 ディーゼル発電機が動かなかったのは部品のつけ間違いでしたが、そのような人間のミスも含めて、震度4の地震で全ての電源を失うというような事態が起きているのです。
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2は今回の事故で有名になった「想定外」の問題です。
この「想定外」の問題には二つ内容があります。
ひとつは東京電力が想定したらその範囲外の時には大きな事故になるということ。
第二に、もともと人間が考えられる想定外が起こると事故に繋がるということ。
普通の意味で「想定外」といいますと、科学といっても無限には予想できないので、考えられない範囲が起こるという(善意の)意味があります。
しかし、今回の福島原発の事故は、人間が考えられない範囲という程大げさではなく、単に「東京電力が考えた範囲外」だったということだったのです。
それに加えて国民の代わりに、原発の安全性を見ていたはずの保安院が全くチェックしていなかったということも明らかになりました。
福島原発の事故が起こった後も、この想定外の問題は残されています。つまりすべての
「日本の原発は想定外が存在し、その想定外が起こった時はほぼ現在の福島原発のような事故になる」
ということがわかったからです。
ところが、福島原発と同じように三陸沖の地震に見舞われた女川原発は、破壊されませんでした。だから、設計は悪くなかったという見方もあります。
しかし、これは偶然です。
予想された津波の高さは、女川でも福島原発とほぼ同じ6メートルから7メートルでしたが、東北電力の設計者が慎重だったために、15メートル程の高台に立てたので破壊を免れたのです。
つまり、たまたま東北電力の中に慎重な設計者がいたとか、東北電力が高台に土地を持っていたということによって、女川原発は破壊を免れたのです。
こんな偶然が重ならないと原発の安全性が守られないというのでは、安心してはいられません。
しかも、論理的にも「真の意味の想定外」の時にどのように原発を守るかということについて全く議論が進んでいません。
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わたくしも最近まで原発の危険性というのは、
1に、原子炉だけを守って電源や熱交換器等のその他の機械について安全性が十分に確保されていなかったこと、
第二に、想定外のことについてどのように安全性を確保するかということ、
の二つが重要なことであると考えていました。
ところがそれでは甘いことがわかってきました。
つまり、原発の危険性の第3は、原発に事故が起こった時に、誰が住民を避難させるのか、どうしたら安全性を確保することのかについて、何のシステムも対策もなされていないということです。

あるところで、自治体と電力会社の会議がありました。その会議で、わたくしは次のような質問をしました。
1.  もしも原発が事故を起こし、水源が汚れて市民が水を飲めなくなったときに、電力会社は住民のためにペットボトルを用意していますか?
2.  もしも原発が事故を起こし、児童が被曝しそうになったので、疎開させようということになった時に備えて、電力会社は疎開先の学校を準備していますか?
3. もしも原発が事故を起こし、土地が汚れたときに、電力会社は土地を綺麗にしにきてくれますか?

わたくしのこの三つの質問に対して、電力会社はいずれも「ノー」と答えました。
この答えは、福島原発の事故の状態を見ているとはっきりとわかっていることでもあります。そこでわたくしはさらに確認のために、
「電力会社は原発を運転しているのに、原発が事故を起こして汚いものが広く散らばってもそれを片付けようという意思はないのですか? それは法律的に義務がないという意味ですか、それとも、企業の社会的責任として、行わなくてもいいというお考えですか。」
これに対しては電力会社は答えてくれませんでした。
現代の社会でちゃんとした会社が自分の製品が欠陥であっても、知らない顔をするということは、ほとんど考えられません。しかしそれが、原発では現実なのです。
しばらくたって、電力会社の人は「損害が起きた時の訴訟の対象は電力会社で、それは全部引き受ける積もりです」とお答えになりました。
そこで私が「被爆をして被害を受けてから損害賠償しても意味がないのではないか、むしろ被爆をしないように全力を尽くすべきではないか」と申上げました。
その後の議論は割愛するとして、会議が終わった後、わたくしは自治体の人に、
「それでは住民を助けるのは自治体の役目でしょうか?」と聞きました。自治体の人は、
「毎日、住民のサービスをしているのですが、法律的には地方自治体には原子力関係の危険を防止するような仕事ができないのです。原子力関係はすべて国がするようになっているのです。」とお答えになりました。
つまり現在の日本では、これだけの数の原発があり、福島原発のような事件が起こっているにもかかわらず、原発事故が起こっても、電力会社も自治体も住民を救うことができないというシステムなのです。

人間のやることには何か間違いがあることがあります。その時に、その損害をできるだけ小さくするようにする手段があります。
例えば海の上を航行する船は、時々、遭難をしますが、必ずボートで逃げられるようになっています。ボートで全員が救われるとは限りませんが、かなりの数の人がそれで命が救われるのです。
ところが、原発にそういうシステム自体がないということになると、どんなに安全に作っても危険であるということになります。 無条件で危険となります。
これだけをとっても現在、日本の原発は「安全なものを一つもない」ということが言えると思います。
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4番目の危険は、さらに人間に強く関係しています。
それは、ウソというと少し表現が強すぎますが、放射線による被曝を少なく見せたり、原発で起こっていることを軽く表現したり、またこれから起こりそうな危険が生じても、できるだけ外部に知らせず内部だけで処理しようとすることです。
一つの企業が自分の会社を守るために、できるだけ隠すということは当たり前のように思いますが、私が若い頃ある化学工業に勤めた時には全く違いました。
新入社員のわたくしは何回も教育を受けましたが、
「仮に、どんなに小さな小火(ぼや)が起き、それを自分で消せると思っても、まずは消防に電話をしろ」と教育されました。
その工場は大きかったので、工場の中に2台の消防車が常駐していましたが、そこに電話するのではなく「市の消防署に電話するように」との教育を受けたのです。
その理由は、
「わたくしたちの工場は社会的存在であり、社会の人に危険を及ぼしてはいけないので、何が何でも市の消防に最初に通報し、そのあと、工場内の専用消防に電話をしろ」と言われたのです。
これが今から40年程前であることを考えると、現在の方が社会における企業の責任が後退しているように感じられます。
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せっかく日本社会に良質の電気を供給できる原子力発電も、また、もし原子力発電の技術が向上して安全な原子力発電ができたとしても、このような4つの大きな欠陥を持っているようでは、安全な原発とは到底言えません。
その多くは人災としての意味を持っています。
つまり、現在の原発問題は、原発自体の技術問題もありますが、それより多くが「社会のひずみ」がもたらしているもの、社会が「誠実性」を欠いているところに真の問題点が存在すると考えられます。
その中でも、「事故が起きても国民を守る担当が決まっていない」ということが長く続いてきたのは、一体何を意味しているのでしょうか。
このような状態では、高温ガス炉でもトリウム溶融塩炉でも「安全な原子炉」などというものはあり得るはずもないのです。(平成2359日 午後10時 執筆)武田邦彦





科学者の日記110513  3号機の爆発と原発問題

福島原発1号機や3号機が不安定で、原子炉に水がなかったり、汚染された水が漏れたり、温度が上がったりしています. 東電の計画も遅れ勝ちになっています。
それもあって、福島原発の状態を心配している方が多いので、ここで現在の福島原発状態とその他の原発問題について少し触れてみたいと思います。
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現在日本の原発中で最も危ないのは、福島原発ではなく、北陸の方でトラブルに巻き込まれている高速増殖炉「もんじゅ」でしょう。
「もんじゅ」はかつて冷却剤として使っていたナトリウムが漏れるという事故を起こし、10年ぐらい止まっていました。 それが、やっと技術的にも社会的にも解決して、2010年に運転の準備を始めたところ、その準備中に重たいもの(燃料を引き上げるもの)を炉の中に落とし、それが引き上げられないために、どうにもならない状態になっていると言われています。 この事故は少し報道されていますが、全国的にはほとんど知られていません.
日本は民主主義ですから、政府が箝口令をひかれているということはないでしょうし、報道の自由があるのでNHKが報道を控えていることもないと思いますが、情報が入ってきません。 事態はひどく深刻で、責任者が自殺しています.
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高速増殖炉は、 ナトリウムを減速材に使っている炉で、フランスもフェニックスという名前の高速増殖炉を開発していましたが、今では中止しています。
フランスができないから日本もできない、ということではありませんが、事故後10年も検討し、万を辞して運転の準備を始めたら途端に、トラブルに巻き込まれたというのですから大変なことです。
高速増殖炉についてはもう少し情報を取ってこのブログにも書いていきたいと思っていますが、落ちたものを拾うのに失敗して、にっちもさっちもいかないこと、地震が予想される地盤の上にあること、構造が複雑で事故に弱いこと、さらにはプルトニウムを使っていることなど、危険が満載されています。
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次に危ない原発は、福島原発でも浜岡原発でもなく、わたくしは日本にある「その他の原発」と考えています。
福島原発はすでに破壊されていますし、浜岡原発も地震についての設計はかなり安全です(それでも、不完全なので私は浜岡原発は止めるべきと考えています)。
これに対して、日本の他の原発は、震度6の地震が来たら損傷を受けると予想されますので、福島原発よりもはるかに厳しい状態にあるということがいえるでしょう。
特に、日本海側にある原発が破損すると放射線物質は、偏西風に乗って日本全体に及びますから、これはもう大変なことになると考えられます
なぜ、地震で、柏崎、福島、女川、東通と4つ(100%)破壊されたのに、まだ日本の原発が運転されているのか、私は理解に苦しみます.
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浜岡原発は停止が決まりましたが、停止をしても崩壊熱は出続けますので2、3年は危険な状態が続きます。
福島原発の1号機は、5月8日、内部の高い放射線を持つ空気が大気中に放出されましたが、皮肉なことに、すでに現在までに60京ベクレル程度の放射性物質が大気中に放出されていますので、新たに放出される量は、今まで放出された量の1億分の1ぐらいになると考えています。
また5月12日には1号機の原子炉内部の水位がずいぶん低かったと発表されました。
もともと、1号機は最初の段階で燃料が壊れて下に沈んでいることが予想されていましたし、水位計は異常な値を示していましたので、この結果は驚くべきものではありません。
通常の状態で燃料が溶けるのと、いわゆる「メルトダウン」とは違いますので、これも「予想通りの合理的な結果」です。
3号機は温度上がって普通では危険な状態です。
しかし、これも3月の中旬に大爆発を起こしていますので、最大で同じ規模と考えられます. それは、3月の中旬に起きた爆発が水素爆発であるか核爆発であるかは明確でないこととも関係があります。
一説には、爆発後の爆風の速さが音速を超えていたことから、核爆発ではないかとみられています。
核爆発と水素爆発は、爆発の種類としては決定的に違いますが、原発があのように破壊された状態では、結果的に水素爆発も核爆発もそれほど大きく違うわけではありません。
つまり、原発というものを技術的に見たときには、この2種類の爆発の違いは大きいのですが、放射性物質で被爆する私たちから見ると(たとえば赤ちゃんをどこまで逃がすかというようなことでは)、あまり強い関係はないのです。
一応、危険がある可能性を頭の隅において、その対策を具体的に考えておいたほうが良いのですが、行動はまだとらなくても良いと思います.
4号機は、使用中燃料の貯水プールの下部が破壊されていますので、それを至急、補強する必要があります。5月中旬には補強が終わるので、これについては特に問題がないと考えています。
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原発について、日本人記者などを集めた記者会見が延々と行われていますが、わたくしは、これは政府が福島県やその他の地方の被曝の問題が深刻なので、それを隠すために行っている情報操作とも考えられます。
今、大切なのは「長期間続くと考えられる国民の被曝」に対する至急の対策であって、できるだけ早く福島や近県をクリーンにするために何とか日本全体で福島や近県を手助けすることだと考えています。
しかしその力が出ないのは、まだみんなが福島原発のことが気になり、議論がそちらに行っているというのが私の見解です。
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また、神奈川県の茶葉がセシウムで汚染されていたように、汚染は少しずつ外に広がっています。
これを何とかして止めなければなりません。ドンドン拡がったら、日本の農作物は食べられなくなるからです.
魚も油断できません.
その意味で、ウシや瓦れきを全国に持って行って処理することは全く非常識な行為であり、校庭の表土を天地替えすると地下水が汚れますし、汚染された汚泥をセメントで固めたりすると、それがどこに行くか判りません。
家畜を24都道府県に移動させる計画は、「産地」が判らなくなるという点で、日本の食材にさらに打撃を与えるでしょう.
原発の情報に気を取られると、日本がすっかり汚染列島になってしまうのが危険です.
(平成23年5月13日 午前8時 執筆)  武田邦彦