こんちわ!
理念の続きです。
③適正価格
建築工事においてほとんどの場合、見積書というものが存在します。
A工事はいくらです。B工事はいくらです。その内訳はこうなっています。
ってやつですね。
原価(協力会社への支払い、人件費、材料費、運送費など)
+経費(現場経費、事務経費などいろいろ)
+利益
=(お客様へ提示する)見積金額
これは理解していただけると思います。
この中で、
原価というのは、まったく同じ工事(図面)であればそんなに差がでることはありません。
経費については一概には言えませんが、大きい会社ほど金額も大きくなる傾向にあります。
当たり前ですね。それだけ人件費もかかるし、もちろん会社の社会的信頼度も高いはずです。
一般的には大体の相場(会社の規模とか、工事内容で判断)ってものがあり、あまり極端な数字をここに入れるところは少ないと思います。
利益・・・これが曲者ですね。
と私は思っています。
大きい会社であろうと、小さい会社であろうと利益をいくらいれるかを決定しているのは最終的には経営者です。
大体の相場というものは存在していますが、建築会社同士でチェックすることはありません。
それができるのは見積もりを2社以上から提示してもらったお客様だけです。
それぞれ比べることができます。
ただ、『利益はいくらです』なんてことを書いてある見積書はありませんので、トータル金額で比較するだけです。
お客様も大変ですね・・・^^
こんなことがありました。
適正価格を理念にあげている理由になった出来事です。
同じ図面を元に3社が見積書を作りました。
うちも当然参加していました。
うち 1200万円
A社 1230万円
B社 1500万円
ここで気付いてほしいのですが、この3社の見積もりを見ただけで、原価は大体1000~1100万円くらいだということがわかります。
(あくまでも大体です。一般的にということで幅を持たせました。)
うちとA社の見積もりがあまり変わらないですよね。ってことは原価に差が無いってことです。ここ大事です。
うちとA社はまあ適正といえるのではないでしょうか?
B社は??
利益がかなり乗っかっているというのは誰が見てもわかります。
同じ工事をするんですからね。
で、お客様はこう言ってきました。
『あんたのとことA社で比較するんだけど、あとどのくらい値引きできるかな?』
『じゃあ持ち帰って検討します』・・・当然の流れですね。
次の日、お客様より『B社が950万円でやるっていってきてるんだけど・・』
はいぃぃぃぃぃぃぃ?????
訳わかりませんね。
1500万円→950万円 550万円の値引き・・・原価は?はぁ???どうなってるの?
ここでさっきの原価1000~1100万円を考えると、B社はどんな工事をするんでしょう。
利益はあげないといけないのですから、前述した『手抜き工事』にも繋がってくるんですね。
怖いですねぇ。
しかしお客様は言いました。
『950万以下でできる?』
『できません。その金額では、図面通りの工事はできません。どっか工事内容を変更しないと無理ですよ。赤字です。』
『じゃあ、しょうがないね。』
さようならでした。
こんなことが実際にあるんです。
赤字覚悟でやるところもあるでしょうが、最初1500万で次950万とか堂々とやれる会社も会社ですし、安けりゃよいというお客様もお客様です。
悲しいものがありますよね。
この話は事実です。かなり前の話ですが、事実です。
金額はわかりやすいように変更しましたが、割合(比較したときのイメージ)は変えていません。
『ちゃんとした(適正な)見積書をつくります。』
『ちゃんとした(適正な)工事をします。』
『ちゃんとした(適正な)金額を頂きます。』
ってことです。理解が得られることを切に願います。
値引き交渉はあって当たり前ですよ^^
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